第1回G-GATEコースのご報告(蘇生・急変対応ブース)

平成28年7月30日、第1回G-GATEコースが開催されました。
今回は蘇生・急変対応ブースについてのご報告です。

昨今は急変する前の状態をいかに早く察知して介入出来るかに注目が集まっており、心停止前のRRSの活動も盛んになっています。 急変対応に焦点を当てたコース、看護師さんでのKIDUKIコースや内科学会でのJMECCコースも開催件数を増やしつつあります。

本ブースでは、まず午前中にモニタ付き除細動器やペースメーカーの操作方法、基本的な挿管手技と挿管困難時の対応法(マックグラスやエアウェイスコープ)を実習形式で学んだ後に、ICLS/ACLSに沿った基本的な蘇生方法をシミュレーション形式で習得して頂きました。その後、蘇生後の患者さんの搬送/移動方法に関して注意すべき事や考えるべき事を看護師さん目線で勉強しました。

午後は内科急変に対するABCDEFアプローチでの対応を坐学で勉強して頂いた後に、実際に各種重篤な病態(ACS、敗血症、脳卒中、喘息重積発作、意識障害、アナフィラキシーショック)に対して、シミュレーションを通して接して頂き、適切な初療に関してブリーフィング/デブリーフィング形式で学習して頂きました。

最終的には適切な初療がなされてもなされなくても、残念ながら全ての患者さんは急変し、心停止する設定ですので、受講生には急変に対する初期対応からの蘇生処置、蘇生後の搬送までの一連の流れを経験して頂けたのではないかと思います。

最終的なデモシナリオでは、その日のG-GATE参加者全員の前で、1人の受講生の方にリーダー医師役になって頂き、チームで胸部不快感と倦怠感を訴える救急外来患者さんを診察して頂きました。

実は腎機能不良の患者さんで、徐脈とテント上T波を呈する高カリウム血症なのですが、受講生は的確に身体所見、血液ガス分析と心電図から診断を下し、カルシウム製剤と重炭酸の投与とGI療法の指示を飛ばし、ICUでの透析準備を画策していましたが、急変して心停止。蘇生処置をしてROSCしましたが、モニタ上で高度徐脈の完全房室ブロックのため、経皮ペーシングで凌ぎ、ICU入室を取りやめ、循環器内科が揃ったカテ室でのテンポラリーペースメーカー挿入を依頼し、的確に移動準備を整え、シナリオ終了としました。

プレゼンターも特に積極的な誘導をしなかったので、実際に受講生がどの様に対応するのか分からず、インストラクター側としてはドキドキとワクワクの混じった複雑な心境でしたが、迷いなくカテ室まで運んでいる姿を見て、本当に感心しきりでした。

笑いの絶えない和気藹々としたブースだったので、夜の勉強会を含め、1日を通して楽しく急変対応を学んで頂く機会になったのではないかと考えております。また今回のコースでは、薬品名だけでなく投与量や投与速度までを要求したり、移動/搬送にまで着目したり、お作法ではなく実臨床に即した実学のコースを提供出来る様に極力配慮致しました。

ご参加頂いた受講生の皆様には、今回の経験を活かして、是非日常診療の様々な場面でご活躍頂くきっかけになれば幸いです。

蘇生・急変対応


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